■製織(せいしょく)
ゲスト:とみや織物株式会社 柳 正剛さん
製織では、まず糸商がブラジル・韓国・中国などから原糸を仕入れ、撚糸・金銀糸・染め糸になります。糸繰り、綜絖(そうこう)、製経、緯巻(ぬきまき)を経ます。紋意匠図からのデータが機械に入力され、私たちの製織で織り上がり、仕上げ行程の整理を経て、商品の完成です。
本当にたくさんの職人さん達の手が加わっています。いくつかの部分は社内でもっていますが、やはり分業でするのが西陣の習わしですね。
西陣織といえば、大きなお経のような紙の束が上の方から下がっていましたが、いまは見あたりません。織りの指令を出す部分で、紙に穴を掘っていましたが、フロッピーディスクに入力するようになりました。<続く>
◇黙認知から形式知へ
担当:山本晶三
佐藤ひろゆきさんという方が、工芸繊維大学で「京壁の物性と機能及び施工法に関する研究」で博士号を取られました。土壁を寝かせる期間による強度の違いやバクテリアや藁すさの働きなど、勘と経験に頼っていたことをデータ化した。勘や経験でしか伝わらなかったものも、データ化することで誰もが捉えやすく、若い世代の人たちもこのような世界に入りやすくなるのではないでしょうか。
音声:
☆本日の出演:下村委津子、山本晶三
柳さんのお話の続き...
もともとの信号自体がコンピュターに向いていたというのはありますが、いまはほとんどこれになっています。ジャカードを替えるだけで、本体は従来のものが使えます。20年ほど前のこの導入にも関わりました。
織子さんは織機の前に立って、製織の工程を見守ります。何もしていないように(!?)見えますが、ここが一番肝心です。織りに傷が入らないか?何千本という経糸が切れないか?をチェックしています。切れた時はつなぎ直し、一部織りをほどいたりします。織子さんは機械を1台任されていて、機械のクセもつかんで、必要に応じ油も差します。
わたしもずいぶん沢山の人たちを教えましたが、最近はやはり若い人が少なくなっています。
この春最大のヒットは、当社の女性社員がデザインした帯です。デザインを考え、コンピューターで入力までしました。従来は図案の正絵(しょうえ)を買って、それを元に紋紙をつくっていましたが、こういうケースもあります。
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