■祇園祭の作事方
ゲスト:北観音山・作事方 對馬知雄さん
普段は呉服の営業をやっています。元は東京出身で、京都での学生時代以来、祇園祭が好きでここで暮らすようになりました。
今は北観音山の作事方をして、巡行の時には音戸方で山にのっています。きっかけは、大学の時に北観音山の曳き子のアルバイトをしたことです。町内に就職してからもそれが続いて、6年目からは鉾の組み立てや縄がらみなど、作事方を手伝わせてもらうようになりました。
鉾の組み立ては、大きな骨組み、松建てをする作事方、車輪を取り付ける車方と、そこから上の飾り付けと、屋根を組み立てる屋根方に分かれています。<続く>
◇祇園祭あれこれ
担当:山本晶三
日和神楽。宵山の夜に行われる祭事で、お囃子を八坂さん(八坂神社)に奉納して翌日の巡行の日が晴れますようにとの願いを託すものです。宵山のにぎわいも少し静かになった、夜の10時過ぎにそれぞれの鉾を出発します。
對馬さんのお話の続き...
胴懸や水引の飾り付けは町内の方が行います。私は作事方を、笠原さんという手伝いの棟梁の下でやっています。これを受け持っているところは、工務店中心の場合が多いんですが、私たちの場合はお祭の時に方々から集まってきて、メンバーは30人ほどです。
12、13日の組み立てと、17、18日の巡行、片付けの4日間は参加するのが決まりです。普段はこんな力仕事はしていませんから、肩が擦りむけて、体もヘトヘトになってしまいますが、祭りが近づいてくると、わくわくと血が騒ぎます。
アルバイトから始まってここまできたのは、やはり笠原さんとの出会いが大きくて、上のものほどしっかり人に教えるようにと言われてきました。
関わった始めの頃は、巡行の辻回し時が好きでしたが、今は13日の曳き初めが気に入っています。町内の人や近くの小学校の子供達なども毎年やってきて、誰でも参加することが出来て、本当に近所の祭り、町内の祭りという感じがします。
新町通の三条と錦の間を試し曳きして歩きますが、巡行の時の観光という感じがあまり無くて良いものですよ。是非おいでください。