ゲスト:京都府農林水産部林務課 白石秀知さん、古家達朗さん

日本で使われている木材の8割は輸入材です。近くの山から採れる木で家を造るとCO2の排出量が抑えられ、環境に良いと分かっていても、実際どのくらい環境負荷低減に役立つのかが分かりません。それを具体的に数字で示すことをめざし研究して作り上げたのがこの制度です。
関連リンク:京都府地球温暖化防止活動推進センター
http://www.kcfca.or.jp/wood/index.htm
日本全体でも戦後植えた木がどんどん育ってきて、40年、50年クラスの山が多く使える状態なのに、使われるのはほとんどが輸入材です。そのせいで、山が混みすぎて荒れてきているのが現状です。平成16年の台風23号では、府内でも手入れ不足の山が大きな被害を受けました。災害に強い山を作るという意味でも、もっと地元の木材を使うことが必要になってきます。この制度を仲立ちに、山と使う府民が手を結んでいくことができればいいなと思っています。
この制度で認証された木を使ってもらうと、一定の金銭的支援をする仕組みとして「緑の交付金」をスタートさせました。一戸につき5立米以上使用、だいたい30坪の家で使われる木材の1/3〜1/4に地元材を使ってもらえば、最大20万円まで支援します。今までは、地元の木を使いたいと言っても、どこに相談して良いのか分からなかったが、府に問い合わせてもらえれば、この制度に登録している「緑の工務店・緑の設計事務所」を明示しているので、これらの登録者に相談してもらえればと思います。今後これらの制度が広まって、山と府民との循環型システムができればと考えています。