ゲスト:京都市未来まちづくり100人委員会 「山紫水明」チーム 中園涼子さん、上原智子さん
山紫水明チームでは、山紫水明という言葉が意味するものは、景観の美しさだけでなく、三山に囲まれた京都ならではの、山と水の恵みがもたらすくらしの豊かさを表すものとして、山紫水明の京都を守り育てるための検討を進めてきました。

山と水が織りなす美しい景色と豊かな水は、長い歴史の中で京都の文化を育み、お茶やお花、京料理や京菓子、お酒や豆腐、また、まちなかの銭湯の多くは地下水を利用されており、数えればきりがないくらい、山と水の恵みを受けてきました。
普段、当たり前のようにしてとらえている、美しい京都の風景、豊かな京都の文化は水と山によって守られていますが、燃料革命や、戦後の経済発展以降、山がだんだん使われなくなり、水道が整備されてくると、自然との繋がりが見えなくなり、私達のくらしは京都の風土と大きく切り離されています。<続く>
音声:
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☆本日の担当:下村委津子、松尾大地
中園さんのお話の続き...
フィールドワークで間伐体験や水源ツアーに行って来ましたが、山は荒れて、手入れがされなくなった杉や檜の暗い林が広がっていたり、鹿などの被害で何十年も育てられてきた木が傷められています。
そこで、私たちは、まず、自然の恵みや、木材が持続可能な資源であることや水の文化を再認識し、森林空間や地場の産物の魅力を再発見することからはじめること。
すなわち山紫水明の魅力を再発見し、自然に感謝することから始め、これによって、京都の木材を建築の材料として選んだり、間伐材の利用や燃料として木をもっと生活の中で取り込むことを市民や企業が意識することによって、木材の需要を呼び起こし、林業の活性化に結びつけ、それが山林の価値を取り戻し、生物の多様性を改善したり、保水力を改善し、健全な自然のサイクルをつくることによって、美しい水が守られると考えています。それとともに、災害に強いまちをつくっていくことができます。
ラベル:京都市未来100人委員会