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2008年09月21日

08年9月20日放送 柊家旅館

きょうと・人・まち・であいもん、9月は「観光」をテーマに。

080920.JPG■さりげない気配りでおもてなし
ゲスト:柊家旅館 女将 西村 明美さん

 私の先祖は今の福井県、脇坂候の臣下だったのですが、豊臣氏との戦いに敗れてからは代々庄屋を務めていました。数代を経て1818年(文政元年)に庄五郎は家督を弟に譲り、現在地の麩屋町姉小路に居を構えて郷土の海産物と運送業を商う事にしたのが始まりです。
 当時は若狭街道(鯖街道)を通って沢山の旅人が京都と行き来していたものですから、そうした人達に請われるまま宿を提供していた事から旅館業を副業になっていったのだと聞いています。

 柊家の名前の由来ですが、下鴨神社の中に比良木神社という末社があります。この神社の由緒も古く、日本書紀にも登場するそうです。鴨川西岸一帯から東山にかけての氏神様で、祈願が叶うと人々は何らかの木をお礼に献上するならわしなのですが、不思議なことに何の木を植えても葉から刺が出て柊の木の様に変じてしまうので、昔から京都の七不思議と言われているそうです。

 庄五郎は柊神社とも呼ばれるこの神社に深い信仰を持ち、屋号を柊家としました。<続く>


◇古い町並みを守りながら発展させる
担当:松尾大地

 京都の町並みがそれぞれ自己主張しすぎない建築物の集合体で、デザインの協調性があったのだと思います。昔は建築工法も材料も限られていたのでしょうが、やはりそれだけでは無いのだと思います。柊家さんも旧館を残し、築40年の新館の方を建替えられ、町並みとの新しい建築の融合を考えられている。
 地域の特性は自治会など地域の住人が一番良く知っています。自治会がもの申す代わりにそれだけの労力も惜しまない、京都も行政だけで抱え込まずにそんな事も考えてみてはどうかと思いました。


音声:


☆担当:上原智子、松尾大地
西村さんのお話の続き...


 明治時代に入って2代目の定次郎は庄五郎を襲名しました。商才より技芸の才能があったようで、金鉄彫象の技を磨き、特に維新の志士達から刀の鍔(ツバ)の評判が良かったものですから、自然に維新の志士達の交友と出入りが多くなり、1861年(文久元年)に旅館業を専業とすることにしたのが始まりです。

 明治時代からは皇族方や文人墨客、戦後もチャップリンさん、川端康成さんには常宿として可愛がって頂きましたし、様々な方々にお目にかかる事ができました。明治の時代から海外向けのパンフレットを作っていたのですよ。


(柊家旅館のホームページを見せて頂いたのですが、必要最低限しか掲載されていませんよね。)

 さりげなさの美というか、はじめから全部見せてしまわないのが京都文化のような気がするのです。
西洋では解り易く「ドン」と見せて、自分を大きくアピールしますが、日本の美は少しずつお互いが理解していくものではないかと思います。

 京都の旅館の気配りは、勿論日本の文化や四季を織り込むという事もありますが、気配りのさりげなさにあると思います。すべてのお客様が感じられているかどうかはわかりませんが、気配みたいなものに気を配り、さりげなく良かれと思う事をさせて頂く。

 周りを生かしながら結果的に自分も豊かになる、という京都文化に共通していると思います。

もてなしとはそういう事だと思います。

 周りを生かしながら自分を認めてもらう気配りや心配りが、京都文化なのではないのでしょうか。
世界的な高級ホテルチェーンもそういった京都のもてなしを研究し、サービスに取り入れているそうです。

 京都のもてなしは世界に通じるものなのですね。



(取材にお伺いした時、玄関に入るとあまりにもタイミングよく鈴虫が鳴いたので、一瞬、録音テープか何か?と思いましたが、音を辿ると片隅に葦簾で隠された虫かごが置いてありました。
 打ち水された土間と、しっとりした暗さ、鈴虫の涼しげな音色が建具1枚の別世界でした。)

 あの鈴虫は近所の方が育ててらっしゃったものを毎年わけてもらうのですよ。


(6代にも渡って旅館を継いでいらっしゃるのですが、時代の変化というか、お客さんはどのように変わって来たと感じられますか? )

 お客様からご予約いただくのも、初めは手紙、それが電話にかわり、今はインターネットや旅行会社からご予約のお客様もいらっしゃいます。

 以前はお客様がみえる前にどんな感じの方か、目的は何かを知る事が出来たのですが、今はなかなかそれが難しく、便利になったのかどうかわからないですね。

 お客様も以前はポケットの中のハンカチの用意とか、身の回りの事をすべてさせて頂かなくてはいけない方がいらっしゃいましたが、最近はゾウリでみえる方がいらっしゃったりして、他のお客さんから「あれでいいのか!」と私が注意されたりする事が何度かありました。でも私はその方が気遣いを持ってらっしゃる方なら構わないのではないかと思っています。


(何か、一流の旅館のサービス、気遣いの秘訣ってあるのでしょうか?)


 実はあまりそのようなものは無いのです。
出来るだけ事前にお客様の情報を入れてもらう様にしたり、二度三度のお客様には決まった係をつけますが、馴染みのお客様の中には京都を拠点に遠方を旅される方もいらっしゃいますので、列車の手配などもさせて頂いたりします。今はコンシェルジュとか言いますが、ずっと昔からさせて頂いています。

 やはりお客様に伺うのも、勧めるのも、心地よい様に一生懸命考える事が経験を積み重ねるのだと思います。

 京都の「おおきに」と言う言葉にもいろいろ使い分けがありますよね。
京都にはまだまだ知られていない、気遣いの奥行きがあるのだと思います。


ラベル:京都 柊家
posted by 京都府建築士会 at 16:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 祭り・観光・アート・カルチャー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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