〈ぶらり三条〉
ゲスト:(株)長谷川松寿堂 社長 長谷川忠夫さん(三条高倉東)
このコーナーは、三条をぶらりと歩いていて、目にとまった建物、ちょっと気になるお店、などをお訪ねして、お話を伺おうというコーナーです。
明治27年から六角で創業し、昭和11年にこの地に越してきました。昭和40年まで、祇園祭のくじ改めが、当家の前で行われていました。その後、両隣がビルに建ち替わり、その影響で家の傷みがひどく、平成7年に建て替えることにしました。店、仕事場のスペースを広くする必要もあったため、5階のビルになりましたが、この区域は「歴史的界隈景観地区」でもあり、三条通りの街並みや雰囲気にあう建物にと考えました。京都市・都市景観賞も授賞しました。
色紙、短冊、書道用和紙、染紙など、和紙工芸品の専門の製造卸店で、宮内庁にも納めています。卸商ですが、3階にショウルームがあって小売りもしています。これだけの和紙関連の物がそろっているところは他にないでので、楽しんで頂いてます。
三条通りについては、電線の地中化が実現できなかったのは残念です。トランスを置く場所が支障になりました。まちを作るのは、そこに住む人、店を営む人で、みんなの気持ち、モラルやセンスに因ります。暮らしの中には、ぜひ和室はつくってほしいし、「和」の気持ちを大切にしてほしい。そうすれば、京都にある伝統的なもの、畳や掛け軸や、焼き物や和紙などや、また街並みも引き継いでいくことができるのではないかと思っています。
<ただいま参上>
ゲスト:同時代ギャラリー 大山一行さん(三条御幸町東角1928ビル1F)
毎日新聞社移転にともなって、このビルの保存、利用計画にかかわっています。1928ビルと命名したり、外壁の補修の際にはオレンジ色に決めたりなど。ラジオ局も設立準備段階から参加しています。
主催するギャラリーから、三条のまちに対する思いや期待はあります。間口の広い、いろんな種類・分野を受け容れたいと考えています。