ゲスト:京都環境アクションネットワーク代表 松井恵さん
阪神大震災で、地震では水道がダメになるということが明らかに。3日間水を飲めなかった人もいるし、水道が復旧するまで数ヶ月から半年、1年かかった地域もあります。
水フォーラムの時に、井戸をもっと防災に使えるように消防にも訴えました。京都市では防災水利構想が平成14年度にできました。石塀小路、二条城、千本西高瀬川などモデル地区を定めて、その地区の水の使い方を考えようと取り組んでいます。
もしもの火事や地震の時、鴨川や高瀬川の水が使えるでしょうか?どちらも浅すぎて、容易に水辺に寄りつける場所がありません。そこで、一部分に寄り付ける場所を作り、取水枡のような形状を作り、そこから水を汲むようなことを考えています。高瀬川の西側では、消防車が入れないような狭い路地に、びっしりと建物が建っています。それなら細い水路を造り、高瀬川の水を取り込めないか、など。
京都の中心部は水辺が少ないですね。鴨川、高瀬川を過ぎると西にはほとんどありません。今考えているのは、西洞院川を復活させることです。道路の幅員も広いので川を作っても問題はないはずです。また、もともと流れていて、今は暗渠になっているだけなので、その下水の流れの上に雨水が流れる川を作ることは簡単なのです。
<ばったり床几>
◇路地と建築基準法
担当:上原智子
京都は政令指定都市の中で、人口あたりの火事の件数が最も低いのです。他都市に比べて木造の建物が建て込み、消防車が入れないような路地が多いのに、何故でしょうか?それは防災意識が高いからです。
建築基準法では、前面道路が4m以上ないと建物が建てられません。路地が4mになると、少し大げさですが京都が京都でなくなってしまいます。しかし祇園町南側のように、木造や路地でも、まちの防災組織がしっかりしていることを条件にして今の雰囲気を残せるようになりました。